大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)2644 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鵜沢晋の上告趣意(後記)について。

論旨第一は、原審が証拠に採用しなかつた第一審第三回公判調書記載の証人Aの

供述、同第四回公判調書記載の証人Bの供述その他を重な論拠として、原審が証拠

として採用したAの検察官に対する所論供述調書につき信用すべき特別の情況がな

かつたことを主張し、原審の採証に法令違反及び重大な事実の誤認があるというの

であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。のみならず所論は原審が適法にし

た証拠の取捨判断並びにこれに基く事実の認定を非難するに帰する。原判決には所

論のような違法もない。

同第二の主張もまた刑訴四〇五条の上告理由に当らない。のみならず原判決の挙

示する証拠によれば原判示事実を認定し得られるので、原判決には所論の違法もな

い。

同第三主張の前段の理由ないことは前論旨に対する判断において説明したとおり

であるし、原判決はAの検察官に対する供述調書を唯一の証拠としたものではなく、

右の外証人Cの供述及び被告人の供述調書等をも綜合して原判示事実を認定してい

るのであるから、所論後段の違憲の主張は前提を欠き理由がない。

なお、記録を調べてみても、刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない(別

件記録によれば、Aが収賄の事実につき賄賂としての認識がなかつたものとして無

罪を言渡されていることが認められるが、これがため本件につき刑訴四三五条所定

の再審の事由が存するものとは認められない。)

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年四月二〇日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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